みなさんは、子どものころ乳歯が抜けたとき、その歯をどうしましたか?
日本では、歯が抜けると
「永久歯がまっすぐはえてきますように」と願いをこめて、
「下の歯は屋根まで届くように、上の歯は高いところから地面に向けてなげる」
という風習があります。
多くの人は、抜けた乳歯、なげてませんでしたか?
でも、海外では、歯の妖精がお金と歯を交換してくれたり、
親が歯を大学に埋めたりするんです。
「抜けた乳歯をどうするか」
海外によって全然ちがう風習や言い伝えがあって、とってもおもしろいです。⇒⇒⇒
何かもらえる国
日本人からすると、乳歯が抜けて、お金やプレゼントをもらう、って
不思議な感覚ですよね。
でも、世界には、「歯が抜けたら何かがもらえる」という風習や言い伝えがたくさんあります。
ちょっとうらやましいですね。
Tooth Fairy(歯の妖精)がお金と交換してくれる:アメリカなど
アメリカでは、
「抜けた乳歯を枕の下において寝ると、歯の妖精(Tooth Fairy:トゥースフェアリー)がお金と交換してくれる」
という風習があります。
このTooth Fairy(トゥースフェアリー)の正体は、親なんですけどね。
アメリカ人の子どもは、歯が抜けたら
枕の下に歯を置いて寝ます。
そして、子どもが寝たあと、親がその歯をとって、
代わりにお金を置いておくのです。
翌朝、子どもは
「Tooth Fairyが来てくれた!」と喜びます。
サンタのようですよね(笑)
わたしのアメリカ人の友人は、小学校高学年になるまでTooth Fairyを信じていて、
その正体が父親だったと知ったときは号泣した、と言っていました。
イギリスやカナダなどでもTooth Fairyは来てくれるそうです。
魔法の国のネズミがお金と交換してくれる:メキシコ
メキシコでは…
箱に抜けた歯を入れてベッドのそばのテーブルに置いておくと、
魔法の国のネズミ「エル・ラトン」が歯とお金を交換してくれます。
前歯が抜けると、他の歯のときよりもたくさんお金をもらえるそうですよ。
ネズミからプレゼントがもらえる:フランス
フランスでは…
枕の下に抜けた歯を置いておくと、
「ル・プチ・スーリ」というネズミが歯を持って行って、
代わりにプレゼントを置いて行ってくれます。
コップの中の歯がお金に代わる:スウェーデン
スウェーデンでは…
寝る前に、抜けた歯を水の入ったコップに入れておきます。
そして、朝起きると、歯はなくなっていて、
代わりにお金が入っているそうですよ。
ネズミからお金やお菓子がもらえる:スペイン
スペインでは…
歯が抜けたらその歯を枕の下に置いておきます。
すると、「ラトンシート・ペレス」というネズミが来て歯を取って、
代わりにお金やキャンディーを置いて帰ります。
投げる国
日本は、抜けた歯を投げますよね。
それと同じように、歯を投げる国は他にもあります。
でも、願い事や、どこに向かって投げるかなど、国によって方法は様々です。
太陽に向かって歯をなげる:エジプト
エジプトでは…
抜けた歯を綿や紙に包んで、太陽に向けて投げます。
そのとき、「お日さま、お日さま、ぴかぴかのお日さま、水牛の歯をあげるから、花嫁の歯をください」
と言いながら投げるそうです。
同じ‛投げる’風習でも、中身がこんなに違うんですね。
また、太陽に向けて投げるところもわたしたち日本人からすると、面白いですね。
スズメにお願いしながら投げる:インド
インドでは…
抜けた歯を屋根に向かって投げます。
そのとき、スズメに「新しい歯を持ってきてください」
とお願いしながら投げるそうです。
家に背中を向けて投げる:インドネシア
インドネシアでは…
家に背中を向けて、歯を屋根に投げます。
「まっすぐに投げないと新しい歯もまっすぐにはえない」
との思想もあるそうです。
さまざまな国
「何かもらえる」や「投げる」以外の風習や言い伝えのある国を少し紹介します。
どれも、不思議で楽しい風習だな、と思うこと間違いなしです。
将来の夢に関連する場所に歯を埋める:トルコ
トルコでは…
たとえば、親が
「うちの子がお医者さんになりますように」と願っていたら、
親は病院に行ってそこの庭に歯を埋めます。
たとえば、親が
「うちの子が大学に行けますように」と願っていたら、
親は大学に行って庭に歯を埋めます。
こんな風に、親の願いにちなんだ場所に行って、そこに歯を埋めるのです。
とっても面白い風習ですよね。
隠して1年後見つける:フィリピン
フィリピンでは…
抜けた歯を秘密の場所に隠します。
そのとき、願い事をしながら隠します。
1年後、その場所を探します。
見事、1年前に抜けた歯を見つけることができたら、
もう1つ願い事ができます。
他にも、色々な国が、それぞれ独自の言い伝えや風習をもっています。
それらを、調べてみるのも面白いですし、
外国人の友達と、「抜けた乳歯はどうしてた?」という会話をしても面白いと思います。
世界の国の子どもたちが、抜けた歯をどうしているのか、
こちらの本にまだまだたくさん載っているので、気になった方はチェックしてみてください^^