英語を勉強している中で、
「あれ?この場合は、aをつけるんだっけ?それともつけないんだっけ?」
「同じ単語でも、aがついているときと、ついていないときがある!どうして?」
などという疑問をもったことはありませんか?
冠詞は日本語にはないので、難しいですよね。
今回は、”a”の一つの役割である、「 a は『丸々それごと』の意味」ということを紹介します。
“a”は『丸々それごと』を意味している
a は、『丸々それごと』の状態であるということを意味しています。
たとえば、an appleは、「リンゴ1個丸々」を表しています。
つまり、I ate an apple.と聞くと、ネイティブは「リンゴ一個丸々を食べたんだな」と思うわけです。
では、逆に、I ate apple.と言うと、どうなるのでしょう。
可算名詞にaがついていないと、それは、「もともとの形を失っている」ということを意味しています。
つまり、I ate apple.と聞くと、ネイティブは、「切り分けたリンゴを食べたんだな」と思うということです。
aがついていないと、もともとあったリンゴの形がなくなっているんですね。
a pizza? cake?
a pizzaは「ピザ丸ごと1枚」、pizzaは「切り分けたピザ」を表します。
なので、
Do you want to eat a pizza? は 「ピザ丸ごと1枚食べたい?」という意味であり、
Do you want to eat pizza? は 「切り分けたピザ食べたい?」という意味を表しています。
外国人の友達に、I want to eat a pizza!と言ったら、
「え!ピザ丸ごと1枚も食べたいの!?めっちゃ食うやん!」と思われちゃうかもしれませんね。
a cake? cake?
cake と a cakeの違いは、先ほど挙げたpizzaと同じです。
a cake は「ホールケーキ1個」、cake は「切り分けたケーキ」を表します。
I ate a cake on my birthday. と言ったら、「わたしは誕生日にホールケーキ1個を食べたよ」
という意味になります。
甘いもの好きでも、ホールケーキ1個丸々食べるのはしんどいかもしれません。
普通に、「ケーキを食べたよ」というときなどは、
a cake と言えば「ホールケーキ」になることに注意です。
a chicken? chicken?
a chickenは「ニワトリ1羽」、chickenは「鶏肉」を意味します。
a がついていると「丸々そのまま」を表しましたよね。
つまり、a があれば、ニワトリのそのままの姿を現しているんです。
逆に、a のついていない chickenだと、その動物の「肉」を意味します。(「毛皮」を意味することもあります。)
よくよく考えてみると、お肉を表す単語は、すべて a のつかない不可算名詞ですよね。
・beef(牛肉)
・pork(豚肉)
・chicken(鶏肉)
a lamb? lamb?
chickenの考え方と同じで、
a lambは「羊1匹」、lambは「羊肉」を表します。
牛肉と豚肉は、動物と食肉で使う単語が違いますが、
chickenとlambは同じ単語が、動物と食肉を表すので気を付けましょう。
そのため、
I like bat(コウモリ).と言うと、「コウモリ食べるの!?」と思われる可能性もあります。
「コウモリが好きだ」と言いたい場合は、I like bats.と batを複数形にしてコウモリ全般を指すようにすれば、「コウモリ好き」だということが正確に伝えられます。
an egg? egg?
an eggは「殻を割る前のタマゴ1個」、eggは「殻が割られて具体的な形のないタマゴ」を表します。
eggは具体的な「丸ごと」の形のないタマゴを表すので、「タマゴの食べかす」なども意味します。
「鼻にタマゴ(のカス)がついているよ」と言いたいときは、You’ve got egg on your nose.と言います。
You’ve got an egg on your nose.と、an をつけて言った場合、「タマゴ丸ごと1個」を表すため、「殻付きのタマゴ1個が鼻の上についている」というとても不思議な文になります。
といっても、鼻の上にタマゴのカスがつくこともそうそうないですが…。
「レモンティー」: tea with a lemon→× tea with lemon→〇
「レモンティー」は、英語で tea with lemonと言います。
a lemonと言わない理由は、tea with a lemon と言ってしまうと、「レモンが丸ごと1個入ったティー」という意味になってしまうからです。
「レモンティー」は、レモン果汁や、スライスされたレモンが入っている紅茶のことですよね。
そのため、「元の形をうしなっている」lemonをつかって、tea with lemonと言うのです。
a の意味は、「丸々それごと」以外にもまだありますが、
今回は、aが「丸々それごと」を表すという内容でした。^^